「全固体二次電池関連」か「有機EL関連」のどちらに注目するか迷った銘柄

石井表記(6336)に期待する理由

全固体二次電池関連なのか?

これは、去年の9月に「高積層インクジェット製法の開発中止」があったため思惑として終了したと思っている方が多いかと思います。しかしながら、「インクジェット製法における高積層ではない全固体型二次電池への展開を検討」との記載があり、まだ研究開発は継続しています。

2016/09/13
全固体型セラミックス二次電池の高積層インクジェット製法の開発中止のお知らせ
http://www.ishiihyoki.co.jp/ihhpsys2_open/HPSDDL01.php/20160913_other_1.pdf?tfile_no=20340199912753096&f=20160913_other_1.pdf

それに第44期の有価証券報告書の研究開発の中にも「インクジェット製法における高積層ではない全固体型二次電池への展開を検討」とあるため、この思惑はまだ終わっていないです。全固体電池そのものは技術的に作る事はできるのですが、結局はコストの問題をクリアできない状態なのでしょう。ですので、今後のブレークスルーに期待したいところです。

有機EL関連なのか?

これは開発物件の中にある「有機ELの成膜技術への応用」の記載に注目です。石井表記は、液晶向け大型PIインクジェットコーターでは世界トップシェアの企業であり、液晶向けのインクジェットコーターの技術は有機ELへの応用は可能です。そのため有機EL関連としての期待が非常に高いです。


開発物件
https://www.ishiihyoki.co.jp/DEPT/K/develop.html

また、有機ELといえば小型では蒸着方式が主流ですが、大型向けは材料メーカーとの共同開発などでキャッチアップもあり、インクジェット方式への移行が進むと考えられています。

住友化学、有機ELパネル向け新材料 印刷方式でコスト半減
2017/6/30 1:00
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ27HFC_Z20C17A6TI1000/

住友化学さんはインクジェット方式での新材料を2019年から量産する見込みですので、もう技術的には既に目処はついているのでしょう。また先ほどの石井表記さんの開発案件を見れば「有機ELの成膜技術への応用」と「材料メーカーとのコラボレーション」などとあり、材料メーカーとのコラボレーションで大型液晶向けPIインクジェットコーターの技術を有機EL向けに応用する事を期待してしまいます。

優先株による希薄化の懸念は完全に消滅

これは私が以前から一番懸念していた事ですが、完全に消滅しました。
A種優先株 → 2016/06/30に償却済み
B種優先株 → 2017/07/31に償却済み

これでやっとずっと重石になっていたものが外れました。

決算短信から業績の概況を見てみる

プリント基板分野
→ 受注獲得の成果
→ 売上高は増加

液晶関連分野
→ インクジェットコーターの大口受注を順調に生産・出荷

アミューズメント向け部品分野
→ 前年同期並み

工作機械および産業用機械分野
→ 売上は堅調に推移
→ 売上高は前年同期を上回り

自動車向け印刷製品
→ 引き続き順調に推移
→ 前年同期と比較して売上高は大きく増加

結果として2Qは大幅に増収増益


2Qの決算短信より

新iPhone(iPhoneX)にフレキシブルプリント基板(FPC)採用から

※以下はアップルに採用されたと思って書いている訳ではないことに注意です。FPC市場の拡大期待から、今後の売上に貢献する可能性が高いのでは?と考えています。

石井表記のプリント基板はリジッド基板

石井表記はスマートフォンやタブレット端末等向けのフレキシブル基板製造装置の会社を子会社化(平成28年8月)

平成28年8月
スマートフォンやタブレット端末等に多用され市場の拡大が期待されるフレキシブル基板向けの装置に関連した技術を有する株式会社CAPを取得・子会社化
※第44期 有価証券報告書より

アップルは、新型iphoneの基板にフレキシブルプリント基板(リジッドFPC)を採用との報道(2017年9月13日)

司令塔に当たるマザーボード(主基板)やフレキシブルプリント基板(FPC)の進化が不可欠だ。今回、アップルは部材を積み上げた上で折り曲げられる「リジッドFPC」を採用
2017/9/13 17:02
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ13HR1_T10C17A9000000/

9月13日の上方修正にて「プリント基板分野において、受注実績が当初の想定を上回って推移」と記載。「フレキシブル基板向け製造装置の拡大に引き続き注力」の旨も記載。

まとめ

テーマとして期待度の高い順

①大型テレビ用でも有機ELを採用する動きが加速する中で、「液晶向け大型PIインクジェットコーターでは、世界トップクラスのシェア」を握る石井表記への業績期待(有機ELはLGはじめインクジェット塗布方式へのシフト。材料メーカーのインクジェット用材料の開発も追いつきつつあるため、大画面向けには蒸着よりもインクジェット方式が進むと考えられる

②iPhoneXでフレキシブルプリント基板(FPC)採用の流れから、去年FPC関連企業を買収して技術を手に入れた事や「フレキシブル基板向け製造装置の拡販」への意気込みを見ても経営者側も手ごたえを感じている可能性が高い(2Qの業績予想の上方修正において、プリント基板分野において受注実績が当初の想定を上回って推移と記載

③全固体型セラミックス二次電池開発については、高積層での量産化は断念したものの引き続き研究開発を続けるとの記載があり、量産化対応できた時の業績へのインパクトは大きいものがあると期待

上方修正をするとぼんやりと確信したきっかけ

2017年7月31日に開示が出たB種優先株の消却のお知らせを見て、「経営者側の業績へ強気度合い」のぼんやりとした確信を感じたからです。

以上より石井表記(6336)に注目しておきたいです。

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