昔はMSCBで、今はライツ・オファリング。そして食い物にされ続ける個人投資家

MSCBとは

簡単に説明すると

・Moving Strike Convertible Bondの略
・転換価格修正条項付の転換社債型新株予約権付社債(CB)のこと

つまりは、株価が下がり続けると、転換価格も下がり続けるという事

図にするとこんな感じ(大体数%のプレミアをつけて価格決定します)
MSCB-1

ここまでは、問題が希薄化だけに見えますが、実は違います。
昔は、MSCBの発行で発行済み株式数の5割アップとかザラでした。

問題のMSCBのスキーム
MSCB-2

こんな感じで、日本市場の個人投資家を食い物にしてノーリスクで利益を上げられる魔法の手法、それがMSCBです。会社は、資本金が入ってきて、引受会社が利益ウハウハ。

win-winの関係です。

しかしながら、MSCBに関してはあまりに酷すぎるので、各所からクレームが来て発行がかなり厳しくなって下火になりました

ちなみに欧米では、MSCBは、デス・スパイラル・コンバーチブル・ボンドと言われているほど嫌われていますね。

そのうち似たような手法が編み出されてくるんだろうな~って思っていたらやっぱり来ましたね。

新株予約権無償割当(ライツ・オファリング)とは

・既存の株主に対して一般に市場価格よりも低い価格で新株予約権を無償で割当てる上場会社の増資手段の一つ

問題点

アジアグロースキャピタル(6993)の例
※ライツの行使価額:150円
6993(4)

ライツのIR日:2014/02/21
ライツの翌営業日:2014/02/24
株価:299円 → 219円

希薄化による株価の暴落ですね。ただし行使価格が@150円ですので、業績がそこまで悪くなければ150円を下回って売り込まれる事はありません。

ここでも、会社は資本金をゲットして、引受け証券会社は手数料をゲットするwin-winの関係です。

ただ、MSCBよりはライツの方がましです。ライツの場合は、新株は既存株主に割当てわれるので損失はそこまでではないです。

なんとか対策できないでしょうか?

出来ませんね。これはもう経営者の誠実性を信じるしかないです。もしあるとすればMSCBが厳しくなった理由は、各所からのクレームにあります。それなら、ライツに関しても徹底的に関係各所にクレーム入れれば実行が困難になるでしょう。
※現時点では法律違反ではないので無理です。

関係各所

・ライツの発行会社
・業務委託報酬を手にした証券会社
・経産省
・日本証券業協会
・各上場市場

一番の対策は、ライツを発行するような会社の株を買わないことです。

これからライツを発行する可能性の高い会社

・過去にMSCBを発行した会社
・証券市場の仕組みをあまりよく分かっていない担当者がいそうな新興の会社
(営業マンの口車を簡単に信じてしまう可能性があるから)
・業績が悪化していて手元に現金の無い会社
(背は腹に変えられぬと強引に…)

特に要注意なのが、「過去にMSCBを発行した会社」ですね。
これから景気の先行きが厳しくなってきます。確実にライツを連発してくると思っています。

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