需給ギャップ(GDPギャップ)とは?…を簡単に説明しようと挑戦してみる

需給ギャップとは(経済学的な説明)

産出量ギャップ(wikiより)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%A3%E5%87%BA%E9%87%8F%E3%82%AE%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%97
産出量ギャップ (output gap) とは、経済学において、潜在産出量 (潜在GDP) と実際の総産出量 (actual output) の差である。 GDPギャップ (GDP gap) または需給ギャップとも呼ばれる。

ちょっと上記の説明だと分かりにくいと思いますので簡単に

用語の言い換え

潜在GDP → 潜在的需要量
実際の総産出量 → 現在の供給量

つまり、需給ギャップとは、現在供給されている量と潜在的な需要量の差であります。

なぜ需要量と供給量に差が生じているのか?
それは主に下記の理由からです(正の需給ギャップが生じている場合)

①需要側が何を欲しいか明確に認識していない
②需要側が欲しいものを供給側が理解していない
③供給側の問題で需要量を賄えない

つまり、なんらかの理由で需要側の要求を供給側が満たせないときに正の需給ギャップが生じます。逆の場合は負の需給ギャップが発生いたします。

図で説明してみる(かなり簡易的に)

正の需給ギャップが発生してる場合

20140329-yaruo1

※③供給側の問題で需要量を賄えない場合の需給ギャップ例

負の需給ギャップが発生してる場合

20140329yaruo2-5

さて、この需給ギャップですがどこでよく目にするかといえば、あそこですね?
そう国債の発行や金融緩和などの景気対策を求める政治家の発言でよく目にする単語だと思います。

しかしこの需給ギャップという考え方は問題があります。

需給ギャップの問題点

①何を基準に算定してるのかかなり不明確
②需要側(消費者)のマインドに大きく左右される
③絶対基準は現在のところ無い

現在の日本の需給ギャップはどうなの?

2014/3/14 21:06
需給ギャップ、10~12月期マイナス1.6% 改定値で下方修正
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS1402S_U4A310C1EE8000/

マイナスです。つまり供給過多です。
そして需給ギャップがマイナスということは、不景気ということです。
ついでにいうならこの状態で供給側への支援策を講じたところで需要がマイナスなのでGDP(企業で言えば売上)は伸びません。

じゃあ、需要側(消費者≒国民)へ需要刺激策を行えば需給ギャップのマイナスは解消されるのでは?

答えは、歴史が証明してしまっています。解消されません。

現状から考えると、
供給側への刺激策 → 需給ギャップがマイナスなので意味無し
需要側への刺激策 → 何度か過去にやったけど意味無し

手詰まりです。そう手詰まりなんです。

従来では以下の2パターンが考えられてしました

需給ギャップを解消するはずだったパターン①

公共事業

投資が活発化(するはずだった)

雇用が活発化(するはずだった)

需要の掘り起こし(するはずだった)

需給ギャップの解消(するはずだった)

ちなみに結果どうなったかは、過去の自民党の失策を見ればお分かりになると思います。
※公共事業への投資は、その年は需給ギャップは一時的に解消しますがそれが消えたらすぐに落ちます。乗数効果なんて無いって普通に考えれば分かることです。

需給ギャップを解消するはずだったパターン②

消費者(国民)へお金のばら撒き

消費が活発化(するはずだった)

企業収益の改善(するはずだった)

雇用が活発化(するはずだった)

需要の掘り起こし(になるはずだった)

消費が活発化(するはずだった)のループという希望的観測

これは子供手当てとか高速道路無料化とかの民主党の失策を見れば結果はあえて言うこともないと思います。

とにかく公共事業とか○○給付金とかで、お金をばら撒くだけで需給ギャップが解消されないことは多くの政策担当者へ認識されているかと思います。
※現在の政策を見る限りではそれが伺えます。
※公共事業は必要なものは必要ですが景気対策で行うものではないという私の認識です。

20140329yaruo7

結局、需給ギャップを解消するために必要なものは以下だと私は考えています。

需給ギャップ解消するために必要なもの

①世界中の人が欲しがるような魅力的な製品
②エネルギー革命による供給コストの著しい低下
③人口の増加による需要量の増加
④マインドの改善による消費の喚起

最後に

「経済の専門家が言っていることだから」「えらい政治家の先生が言ってることだから」って信じてしまうことはよくあるかと思います。もちろん私もあります。でも、改めて考え直しておかしいだろそれ!っていうものは多くの場合おかしいです。

経済学なんてまだまだ新興の学問で色々間違っていて後から訂正されることなんて腐るほどあります。そして誤った理論を断言してた偉い人も「ごめん、間違ってた。テヘヘ^^;」って感じです。

なんだかそれおかしいなと感じたら自分で納得できるまで調べるって大事ですよね(自省)

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